2026.8.30立憲民主党鹿沼支部「第38回タウンミーティング」開催
【地域から問う憲法と平和】立憲民主党鹿沼支部、第38回タウンミーティングを開催――高市政権への対抗軸と地方自治の課題を議論
立憲民主党栃木県鹿沼市支部(支部長・大貫毅栃木県議会議員)は8月30日、鹿沼市内で「第38回タウンミーティング」を開催した。高市政権の発足から約1年、政権が推し進める安全保障政策等に対し、憲法および生活者の視点から異議を唱えるとともに、間近に迫る統一地方選挙に向けた党の指針を共有した。会場には党員や市民が詰めかけ、国政の動向が地域社会や次世代にどのような影響を及ぼすのか、熱心な議論が交わされた。
中道合流を見送り、独自路線の強化を強調

冒頭の挨拶に立った大貫毅代表は、党の進退に関わる重要な報告を行った。注目されていた「3党合流」について、先日正式に「見送り」の結論に至ったことを明かした。
大貫代表は「栃木県連としても、中道の理念の不透明さや支持団体に対する懸念を本部に伝えてきた。各地方からも、統一地方選は立憲民主党として正面から戦うべきだという強い声が上がった」と経緯を説明。「まずは自らの政策を研ぎ澄ませ、正面から戦う中で、その後の選挙協力を模索していく」と述べ、独自路線を貫く決意を語った。
また、現代の政治状況について「ネット社会が進み、短い動画や刺激的な言葉で結論だけを求める傾向が強まっている。しかし、現実に起きている政治課題は非常に複雑だ。タウンミーティングのような対話の場を通じ、県民・市民が自信を持って選択できる『読み解き』の視点を提供し続けなければならない」と、安易なポピュリズムに流される社会の現状に警鐘を鳴らした。
続いて来賓として参加した福田昭夫前衆議院議員は、高市政権の独裁的な運営を厳しく批判。「国会軽視は国民軽視そのもの。民意を無視した強引な政権運営は必ず行き詰まる」と述べ、野党第一党として、明確な対抗軸を示す必要性を訴えた。
太田うるおう弁護士が喝破する「高市政治」の危うさ
講演では、栃木県弁護士会に所属する太田うるおう弁護士が「憲法で読み解く高市政治、私たちの生活と平和」と題して登壇。約90分にわたり、現政権の品格と安保政策の変貌を鋭く分析した。
太田氏はまず、高市首相の「ワーク・ライフ・バランスを捨てる」という発言を「労働者の現実を無視した、あまりにも冷酷な視点」と断じ、これが労働規制緩和などの政策に繋がっていると指摘。また、政治資金の不透明な処理や外交における対米従属的な振る舞いを挙げ、「一国のリーダーとしての資質と品格が問われている」と疑問を呈した。特に憲法第7条に基づく解散権の行使については、「政策論争を避け、自己の支持率維持のために国会を私物化する権力の乱用だ」と厳しく批判した。
さらに、軍事戦略の変遷にも言及。米軍の「EABO(遠征前方基地作戦)」戦略に自衛隊が組み込まれ、南西諸島のミサイル要塞化が着々と進んでいる現状を「逆さ地図」を用いて詳述した。「かつてのキューバ危機と同様の挑発を日本が進めている。南西諸島を『最前線』と化すことは、地域住民を真っ先に戦火に晒すリスクを高める。軍事抑止論という無限のループを断ち切り、憲法の平和主義を具体化することこそが政治の役割だ」と、命を軽視する軍拡路線への反対を強く訴えた。
深刻な格差
経済分野において太田氏は、財政規律の緩和が招いた円安と、それに伴う輸入物価の高騰が庶民の暮らしを直撃している実態を指摘。非正規雇用の拡大や単身高齢者の貯蓄ゼロ問題、教育現場における「体験の格差」がもたらす「貧困の連鎖」を挙げ、「巨額の軍事費を投じる一方で、子供たちのプール授業すら民間に丸投げしようとする不条理」を糾弾した。
地方議会の最前線

タウンミーティングの終盤には地方議会の報告が行われた。
船生雅秀鹿沼市議は、9月定例会に向けて「北中学校と板荷中学校の統合問題」や中山間地域の活性化、用務員の復活など、地域コミュニティの核である教育環境とインフラ整備に注力する姿勢を示した。
駒場久和市議は、松井市政2年の検証とともに、市職員の離職率の高さや入庁辞退者の増加を問題視。「職員が安心して働けない職場では、市民サービスの質も低下する」とし、市役所の窓口時間短縮が市民の利便性を損なっていないか質していくと述べた。
大貫 毅県議は、栃木県議会での「核兵器禁止条約」批准を求める意見書の否決(自民党多数による)を批判。「地方議会が国政に意見を述べるのは正当な権利だ」と強調した。また、農林環境委員として食料自給率37%の危機的状況を訴え、円安に苦しむ農家や荒廃する森林への公的支援の再構築を強く求めた。
草の根の声を政策へ
今回のタウンミーティングは、国政の構造的問題から鹿沼の教育・雇用といった身近な課題までを憲法という一つの物差しで繋ぎ合わせた。大貫代表は「皆様から頂いた切実な声を、必ず県政・市政の場に届ける」と締めくくり、参加者たちは地域から真の立憲主義を取り戻す決意を新たにした。

